コロンビアは中南米のコーヒー生産国として広く知られており、そのコーヒーは世界でも評価が高いです。
コロンビアのコーヒー豆は、農家の努力と優れた栽培環境によって生産されています。
この記事では、コロンビアコーヒーの味の特徴、最適な飲み方、相性の良い食べ物について解説します。
コロンビアコーヒーとは？
コロンビアでのコーヒー生産は世界第三位であり、ブラジルやベトナムに次ぐ規模です。
国内のGDPの大きな部分を占める重要な輸出産業です。
地形と気候の影響
南北に延びるアンデス山脈の麓で栽培されるコーヒーは、2000メートル級の標高で育つため、火山灰を多く含む排水の良い土壌と昼夜の寒暖差が甘みと酸味のバランスを生み出しています。
世界遺産に登録された地域
2011年には、その厳しい栽培環境が評価され、コロンビアのアンデス山脈中央から西部のコーヒー産地が世界遺産に認定されました。
コロンビアコーヒーの代表的な銘柄とその特徴
コロンビアの恵まれた地形と気候は、コーヒー産業の発展に大きく寄与しています。
ここでは、コロンビアのコーヒーの中でも特に有名な銘柄を紹介します。
エメラルドマウンテン
コロンビアコーヒーの全生産量の中でわずか3%未満を占める、非常に希少な高級豆「エメラルドマウンテン」。
この銘柄のコーヒーは柑橘系のようなクリアでフルーティな酸味が特徴です。
厳格な品質管理と専門家による厳しい選定基準により、その品質は最高レベルに保たれています。
ウィラ
南西部ウィラ県で栽培されるコーヒーは、「コロンビア ウィラ」としてブランド化されています。
ウィラ産のコーヒーは、そのフルーティな酸味と甘みのバランスが非常に優れており、独特の味わいを提供します。
ナリーニョ
ナリーニョ地区では、標高が最も高い地点で2300メートルに達し、栽培には適していないように思われがちですが、赤道近くであるため必要な日照量が確保されています。
この地域で育つコーヒーは、低温での成長が特徴で、その甘みは穏やかな酸味と共に楽しむことができます。
コロンビアコーヒーの格付けと品質管理
コーヒーはコロンビアの基幹産業の一つであり、そのブランドと品質の保持は非常に重要です。
コロンビアのコーヒー団体FNC
コロンビア国内56万の農家を支援し、代表するのがFNC（コロンビア国立コーヒー生産者連合会）です。
世界市場の変動や不安定な収益を抑え、品質管理と安定した収入を提供しています。
原産地呼称制度
特定の地域でのみ栽培されるコーヒーにのみ許される原産地呼称制度を用いて、ナリーニョ県、カウカ県、ウィラ県、サンタンデール県などのコロンビア内の優れたコーヒー産地を保護しています。
これにより、それぞれの地域のコーヒーはその名を冠して市場に出されます。
スプレモ等級
コロンビアでの最高品質のコーヒー豆は「スプレモ」として分類され、これはスクリーン17（7.5mm）以上の豆に与えられる等級です。
それ以下のサイズは「エキセルソ」として、14から16（5~6.5mm）のサイズで分けられます。
これにより、コンシューマーは期待する品質を容易に識別できます。
コロンビアコーヒーの酸味
コロンビアの山岳地帯で栽培されるコーヒーは、単なる酸味では説明しきれない味の深みがあります。
コロンビアコーヒーの酸味はどれほど強い？
よく「酸っぱい」と表現されることがあるコロンビアのコーヒーですが、これは高地で栽培されることによる大きな温度差が関係しています。
コーヒーには酸味が感じられるものの、それに負けない甘味も持ち合わせており、最後の一滴まで楽しめる特性があります。
酸味が苦手な方は、少しの砂糖を加えることで、より穏やかな味わいに変わります。
ブラジルコーヒーとの比較
世界最大のコーヒー生産国であるブラジルと比べて、コロンビアコーヒーは酸味と甘味のバランスが特徴です。
ブラジルのコーヒーは一般的にマイルドで、広大な平地と穏やかな気候で栽培されています。
ブラジルとコロンビアのコーヒーをブレンドすることで、異なる特徴を活かした味わいを楽しむこともできます。
コロンビアコーヒーの楽しみ方
コロンビアのコーヒーは、特にドリッパーを使った淹れ方がおすすめです。
ドリッパー選びと淹れ方
円錐型のドリッパーを使用すると、コーヒーの酸味と甘味をバランス良く引き出すことができます。
また、マイルドな味わいを好む方には、台形のドリッパーを使ってじっくりと抽出する方法が適しています。
砂糖やミルクの使用
ブラックで楽しむのが一般的ですが、砂糖を加えると酸味が和らぎ、全く違う味わいが楽しめます。
ただし、ミルクはコロンビアコーヒーの酸味とはあまり相性が良くなく、味が薄まる可能性があります。
コロンビアの伝統的な飲み方「ティント」
コロンビアで人気の飲み方は「ティント」で、これは黒糖をたっぷり入れたブラックコーヒーです。
黒糖の甘さがコーヒーの酸味を引き立て、独特な味わいを生み出します。
相性の良い食べ物
コロンビアのコーヒーは、特に以下の食材との組み合わせがおすすめです。
ハードチーズ
ハードチーズの乳酸菌由来の酸味とコーヒーの酸味がマッチし、お互いの味を引き立てます。
トマト
トマトのフレッシュな酸味とコロンビアコーヒーのクリアな酸味が高い相性を示します。
ライ麦パン
ライ麦パンの苦味がコーヒーの酸味を引き立てるため、朝食のサンドイッチとの組み合わせが特におすすめです。
まとめ
コロンビアのコーヒーは、その育てられた環境が厳しくも品質に妥協がないことから、日常的に楽しめる豊かな味わいを持っています。
酸味が苦手な方でも、このコーヒーならば新しい発見があるかもしれません。
